ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス
3年に一度に開催される現代アートの国際展、『ヨコハマトリエンナーレ2017』に
行ってきましたので今日はそのお話です。
前書き
コンセプトは『「接続性」と「孤立」から世界を考える』となっていて、
先月、横浜駅でヨコハマトリエンナーレの広告でその文章を目にした時から
すごく気になったんです。
が、最近まですっかり忘れていて、先日ハッと思い出し行ってきました。
アクセス
横浜美術館
赤レンガ倉庫
横浜市開港記念会館
8月4日(金)~11月5日(日)の間、
横浜美術館、赤レンガ倉庫1号館、横浜開港記念会館の3会場で開催されています。
チケット料金は一般が1,800円、大学・専門学生が1,200円、高校生が800円、
中学生以下は無料となっています。
『BankART Life V』、『黄金町バザール2017』のチケットとセットになった
セット券も販売されているようです。
料金は+600円で中学生以下はこちらも無料となっています。
ひとつの会場だけ行っても全ての会場をまわっても一般は1,800円なので、
全部行った方がお得ではあります。
歩けない距離ではないですし、期間中は無料巡回バスも出ています。
とはいえ、一日で全部まわるのはちょっとハードかもしれません。
今回私は横浜美術館と赤レンガ倉庫を回りましたが、
徒歩の移動を含めて約4~5時間ぐらいかかりました。
感想
全てを紹介するのはちょっと大変ですので、
私が面白いな!と思った作品をいくつかご紹介したいと思います。
ちなみに館内は撮影OKで動画・フラッシュは禁止となっています。
ミスター氏の作品(横浜美術館)
今回のサブタイトルにある『島と星座のガラパゴス』の島とガラパゴスが
テーマになっている作品です。
日本が島、オタク文化がガラパゴスといった感じだと私は受け取りました。
3枚目の作品『ごめんなさい』で右下に描かれてるモノクロの少女が
満面の笑顔ですが、笑ってるように見えないんです。
この気持ちのモヤモヤする感じが逆に面白かったです。
会場に入ると割とすぐ目に入る位置に展示されているんですが、
なかなか衝撃的でこの先にある作品がとても楽しみにもしてくれました。
川久保ジョイ氏の作品(横浜美術館)
土で角度を付けて液晶ディスプレイを床に置いてある映像作品です。
内容も面白いのですが、この展示の仕方が個人的にとても面白かったです。
狭額縁のディスプレイをこういう風に置くと別世界の映像が切り取られたように見えて
かつて描いたような未来は着実に来ているんだなぁ…と思いました。
照沼敦朗氏の作品(赤レンガ倉庫)
照沼敦朗氏は生まれつき目が悪いようで、
見えるもの・見えないものについて作品を多く作られているようです。
2枚目の作品に登場しているのが「ミエテナイノゾミ」、
3枚目の作品に登場しているのが「ミエテルノゾム」というキャラクターだそうです。
2枚目は見ていてとても不安になるんですが、
ミエテナイノゾミの心の叫びがすごく刺さる作品でした。
ラグナル・キャルタンソン氏の作品(赤レンガ倉庫)
ほぼ一番最後に観たラグナル・キャルタンソン氏の
「ザ・ビジターズ」という1時間にも及ぶ映像作品です。
9枚の液晶ディスプレイでヘッドホンの音を頼りにそれぞれ多種多様な楽器で演奏する。
しかし徐々にみんなが集まっていって、1枚の液晶に集いみんなで楽しそうに演奏する…
というような作品です。
面白いのが9枚の液晶ディスプレイを見渡せるポジションというのが存在しないんです。
どういう角度で見ても絶対に見られない液晶があります。
そして上で書いたように最終的に映像に映ってる人は移動をするので、
こちらも移動をしないといけません。
このただ一枚の液晶の前に張り付いて観賞していればいいわけではないという
見ている人に何か行動をさせようという面白さ。
これは本当に面白かったです。
映像自体も孤立と接続のテーマがとても強く出ており、大変素晴らしかったです。
私は少々涙ぐみながら見ていました。
改めて最初から見たいなと思ったんですが、時間の制約もありちょっと無理でした。
編集後記
以上、ヨコハマトリエンナーレについてでした。
横浜美術館から始まり、順々に見ていくと頭の中がはてなマークだらけになるんです。
しかし、終盤に掲載されている養老孟司氏のメッセージで
心のつっかかりのようなものが取れました。
そこから赤レンガ倉庫に向かい、最後の方に展示されている
ラグナル・キャルタンソン氏のビジターズ。
この流れは本当に良かったな…と思いました。
なので、行かれる際は横浜美術館→赤レンガ倉庫と行ってみてください。
行って本当に良かった…とてもオススメです。
開催中時間があれば横浜市開港記念会館にも足を運ぼうと思いました。
ご覧いただきありがとうございました。