実際に撮影してみました
先日レビューしたビデオカメラ『HDR-CX680』。
今日はその続きのお話です。
前書き
前編はハードウェアを中心にレビューしました。
今回は実際に撮ってみたり、それに付随する問題や一眼レフとの比較を考えます。
なお、前編はこちらからご覧ください。
HDR-CX680で静止画を撮影する
『HDR-CX680』は静止画が撮影可能です。
動画撮影中に「ここは静止画を撮影したい!」という時は録画中に撮影が可能です。
(最高画質設定中は撮影不可)
4:3、16:9のそれぞれSサイズ、Lサイズが選べ、4パターンの解像度が選べます。
Sサイズが1920×1080のフルHDサイズ、
Lサイズが4032×2272となっています。
撮影サンプル
▲いつも使用している撮影ブースで光無しで撮影
▲いつも使用している撮影ブースで光有りで撮影
静止画は実用的ではない
上のサンプルは録画中ではなく、単体で撮影しました。
光を外から足さないとレンズやD5500という白文字が見えず、
全体的に暗く黒が全部潰れてしまっています。
「録画中に静止画が撮れる」という利便性はとても素晴らしいと思いますが、
撮った画質がこれなので実用的ではないです。
個人的にはスマホの方がまだ綺麗なんじゃないか?と思うレベルです。
HDR-CX680で動画を撮影する
次にメインの動画です。
この記事を準備している間、関東は連日の悪天候。
というわけで、家の水槽を撮ってみました。
Premire Pro CCで長さを調節はしましたが、それ以外は編集していません。
設定は下記の通りです(若干記憶があやふやですが…)。
記録方式:AVCHD
録画モード:最高画質FX
フレームレート:60i
録画した動画を観た一番最初の感想は、「まぁ、こんなもんかな。」って感じです。
一眼レフカメラで動画を撮ったりしていたので、
特別「すげー!!」っていう印象では無かったです。
ホワイトバランスのワンプッシュ調整が結構重要
私の部屋は暖色系の照明を使っているのですが、
ホワイトバランスオートで録画すると結構オレンジが強く映ります。
水槽を撮影した際は蛍光灯の照明でしたが、こっちはオートだとかなり青っぽく映ります。
ということで、ホワイトバランスは撮影前に手動で設定した方がいいと思います。
画面に映っている絵でホワイトバランスを調整する「ワンプッシュ」があるので、
私は撮影する際は毎回それで調節しています。
マイボタン登録(ショートカット機能のようなもの)でホワイトバランスが登録出来るので、
面倒臭いという印象はありません。
うまく調節されれば、暖色系の照明の下でもかなり綺麗なバランスになります。
テレビやパソコンなど液晶が映り込むとうまく調節されないので、
そういったものを画面から外したり、手で隠すとうまくいきます。
ビデオカメラだからこその難点「ホワイトノイズ」
一眼レフカメラで動画を撮影する時もそうでしたが、
基本的に「サーーーッ」というホワイトノイズが入ります。
もちろん今回撮った水槽の動画にもホワイトノイズが入っています。
水槽側の駆動音もあるので、全てがホワイトノイズというわけではありませんが、
ほぼホワイトノイズです。
これが一番の難点で、このホワイトノイズをどうにかする為に
色んな人が色んな手を尽くして試行錯誤しています。
もちろんお金をかけて良い機材を揃えれば良い音質になりますし、
ホワイトノイズも抑えられるでしょう。
しかし上を見たらキリがありませんし、ライトユーザーにはかなり敷居が高いです。
手っ取り早くホワイトノイズを取り除くには?
手っ取り早くホワイトノイズを取り除く方法。
現時点で私が至った答えはAdobeのAuditionでノイズを取り除くという方法です。
Premire Pro CCでもノイズの除去は出来るのですが、
フェードアウトするようにノイズが消えていく感じになる為、
冒頭の約1秒がノイズ残ったままという現象が起きています。
(私が勉強不足の為、突き詰められていないところもあり断言は出来ませんが)
とはいえ、アプリケーション同士の連携が出来ますから、
素直に専用ソフトであるAuditionに任せた方がいいと思います。
ホワイトノイズを完全に取り除けるわけではありませんが、
かなりホワイトノイズを除去出来ます。BGMを挿入すれば全く気になりません。
D5500と比較して考える
次に「動画を撮る」という観点で、
HDR-CX680と普段愛用しているD5500を比較して考えてみます。
色合い
▲D5500の場合
▲HDR-CX680の場合
D5500は動画から切り抜いたわけではなく、静止画なので正確なものではありませんが、
色合いはこのようになります。
正直、D5500の方が好みです。
見ての通り、白飛びや黒潰れのようなものが少なく、水草の色合いも鮮やかです。
オートフォーカス
オートフォーカスはCX-680が圧倒的に優れています。
レンズによって音や音量は異なりますが、
D5500で動画を撮影するとどうしてもオートフォーカスの駆動音が入ってしまいます。
ただこの辺は使い方の問題で、
マニュアルでフォーカスを合わせる、IC or PCMレコーダーを対象の近くに置く、
ピンマイク等を使用する、そもそも音が不要の場合などなど
使い方や対処は色々あると思うので一概には言えないところではあります。
撮影時間
HDR-CX680は基本的にバッテリーが切れるまで撮ることが出来ます。
(発熱等の理由で途中で止まる可能性があるかもわかりませんが)
一方D5500は関税の都合上、1回の撮影で10~30分という制限があります。
ビデオカメラに劣るものの十分な数字だとは思います。
しかしながら、「時間に制限がある」という狭苦しさを感じます。
手ブレ
手ブレに関してはHDR-CX680側が圧倒的に優れています。
前編で書いたように空間光学手ブレ補正の効果は絶大です。
総括
それぞれを総括すると個人的にはこのようになります。
D5500 | HDR-CX680 | |
色合い | ◎ | △ |
オートフォーカス | △ | ◎ |
撮影時間 | 〇 | ◎ |
手ブレ | △ | ◎ |
画質という点ではD5500が優れ、
撮影環境という点ではHDR-CX680が優れている、といった感じでしょうか。
とはいえ、「こっちが優秀!」と優劣を決めたいわけではなく、
結局はTPOに応じて使い分けて使うのが良いと思います。
フォーカスがほぼ決まっている手元を撮るような動画であれば、
D5500の方が綺麗に撮れますし、
歩いたり、対象が動いたりするような動画であれば、
HDR-CX680の方が綺麗に撮れます。
編集後記
以上、HDR-CX680レビュー後編でした。
前編の編集後記で「音周りの機材が揃っていない」というような事を書きました。
その機材はもう手元にあり既に使用もしているのですが、
ちょっと想像以上にすごい代物だったので後日単体でレビューします。
ご覧いただきありがとうございました。