第三期ZOIDS
本日6月23日、タカラトミーから12年ぶりの新作『ゾイドワイルド』が発売されました。
今日はその主役機『ワイルドライガー』のレビューするお話です。
前書き
小学生・中学生の頃、私に多大な影響を与えてくれたのはZOIDSでした。
私が特にハマっていたのは『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』で、
ライガーゼロは今でも一番大好きな機体です。
さてそんなZOIDSですが、ここ数年はZOIDSと言えばコトブキヤでした。
しかし今年ついに本家であるタカラトミーさんから
12年ぶりの新作「ゾイドワイルド」の発表がありました。
「待ちわびていた時が来た!!」って感じです。
ZW01『ワイルドライガー』
▲パッケージ
▲パッケージ裏側
復元の書
機体の説明と取扱説明書を兼ねた「復元の書」が同梱されています。
箱から取り出したら、まず目につくのがこの復元の書です。
▲復元の書・1
▲復元の書・2
現実から創造の世界へシフトする為の一冊
機体説明を読むととても良く出来ていて童心に返るような気持ちでした。
ワイルドライガーは電池で動くおもちゃですから電源スイッチがあるのですが、
「起動骨」という設定が作られていてこれは面白いなぁ…と思いました。
その他にも「空気抵抗」、「感覚器」、「放熱フィン」など少し難しい言葉を用いています。
名前だけではなく、どういう役割を果たしているかという説明はもちろんありますが、
「少し分からない言葉」があるだけで想像の予知が何倍にも膨らむと思うんです。
「なぜ、空気抵抗を調整する必要があるのか?」
「なぜ、放熱フィンで熱を放出しなければならないのか?」
「どういうものか理解出来ないから、こういう事にしちゃおう」等々
そういうことを考えるのも、おもちゃの楽しみ方のひとつだと思います。
機体説明を読み終えると「では、実際に復元してほしい」ということになるのですが、
「よし、私が復元してやる!」っていう気持ちになりました。
復元の書は自分を現実からゾイドの世界へシフトしてくれる導入の冊子として、
とても良く出来ています。
いざ、復元開始!
▲同梱物・1 段ボールに模様が施されています
▲同梱物・2
さて、実際に組み立てて行くわけですが、
事前の情報通りニッパーもハサミも接着剤も必要ありません。
従来と違いパーツは全てランナーから外されている状態で入っており、
ビニール袋には切れ目が入っていて手で開けることが出来るという親切設計です。
なので必要な道具はただひとつ、電池ボックスの開閉時に使用する+ドライバーのみです。
ボーン復元状態
▲ボーン復元・1
▲正面
▲拡大・1
▲拡大・2
まずは骨格のみを復元した「ボーン復元」状態です。
従来で言うとバイオゾイドに近い状態でしょうか。
しかしながら、背中に背負ってるユニットがアーマーカラーなので、
「このままでもかっこいい!」って聞かれるとちょっと好みが別れると思います。
背中のユニットを外せばそれっぽく見えますが、
外したら外したでギア構造が丸見えなので…どっちもどっちって感じでしょうか。
復元完了!
▲復元完了
▲正面
▲顔の角度は全4段階で変更することが可能
▲顔を一番下まで降ろすと背中のタテガミクローが前面に展開される
▲タテガミクロー状態
▲横のたてがみ部分、赤丸部分が稼働する
▲電源部分はアーマーで隠されている
従来の電動ゾイドは首も連動して動くので、
首を自由に動かして遊ぶという遊び方は出来ませんでした。
しかし、このワイルドライガーは動かしていなくても首を上下に動かすことができます。
4段階で角度を動かせるのとは別に遊び部分がありますので、
実際手に取るとかなり広く上下に動かすことが出来ます。
左右のたてがみは別パーツになっていて、ヒンジのように噛み合っています。
この作りにより下を向くとたてがみが閉じ、上を向くとたてがみが開くようになっています。
そしてセールスポイントでもあるタテガミクローです。
顔の角度を一番下に降ろすとタテガミクローが前に展開されます。
ブレード系の武装は歴代のライガーでかなり多種多様に見てきましたが、
こういうのは確かに無かったなーって感じです。
ライガーゼロシュナイダーがちょっと似ている感じでしょうか。
まぁ、タテガミ”クロー”なのでブレードと比較するのは違うかと思いますが…。
しかしながらこのタテガミクロー、私は首を上下に動かしてると結構誤発射しました。
駆動動画
続いて実際動かしてみての話ですが、
私は当たり前に単3電池2本使用すると思っていたのですが、
単4電池1本とコンパクトになっていました。
今手元に従来のゾイドが無いので比較したわけではないのですが、
従来に比べて駆動音が静かだと感じました。
スイッチを入れるとしばらく歩行したのち、タテガミクローを展開。
その後はタテガミクローを動かしながら咆吼しながら歩行するという動きです。
一度タテガミクローを展開されると展開されっぱなしなので、
もう一度展開させたい場合は手動で戻す必要があります。
地味なとこで前足だけではあるのですが、
前足の駆動で回転するのはすごくポイント高かったです。
キャップは確か動かす為のエネルギー源のような設定があったと記憶していますが、
その雰囲気が出せてるって思いました。
おまけ
▲Zキャップ(デスメタルブラック)とEVOLTA乾電池
▲デスメタル版ワイルドライガー
今回私はトイザらスで購入したのですが、
オマケとしてデスメタル使用のZキャップとEVOLTAの乾電池をおまけでもらいました。
実際キャップを付け替えてみると目立つ赤が消えてかなり落ち着いた感じになって
これはこれでかっこいいです。
気になった部分
キャップの色味
▲全て同じ色…なのだが…
ワイルドライガーのキャップは若干透明になっているのですが、
取り付ける部位によってキャップの色が変わってしまうんです。
見ての通り足の部分だけ妙に濃いです。
牙の色分け
▲前歯以外は黒い牙になっている
前歯以外の牙は黒くなっていて、入れ歯っぽく見えてしまいます。
パッケージ絵も同様の配色なので、こういう仕様か?とも思いましたが、
アニメ版は塗装されていたのでコスト的に、安全面的に厳しかったのかなぁ…と思います。
ゲート処理
▲ゲート処理
多分一番気になるのはここだと思います、正直に言うとゲート処理はあまり良くないです。
ボーン部分は隠れてしまうので、あまり気にしませんが、
タテガミクローのような目立つ部分の部品のゲート処理はだいぶ気になります。
総評
さて、ワイルドライガーについてまとめます。
一言で言うなら、かなり満足度の高い製品でした。
気になる部分は確かにいくつかありますが、
開封から完成させるまでの没入感、
電池駆動でありながら造形が損なわれていないシルエット、
1/35スケールになったことでミニチュアの汎用性、
手動の動かせる範囲、自動で動く面白さ等々を考えると
2,000円前後の価格はかなり安く楽しめる製品だと私は思いました。
編集後記
以上、ワイルドライガーの開封・組み立てレビューでした。
私はいい年した大人ですし、子どもも居ませんので、
ゾイドワイルドシリーズが子ども達の目にどう映るかは分かりません。
しかし、かつて私が熱中したように
今の子ども達が今のゾイドを楽しんで再び盛り上がると
次の世代にバトンを渡せる気がして勝手ながらに期待してしまいます。
手に取ってみると作りやすさや復元する楽しさは本当に素晴らしかったですし、
今回紹介しませんでしたが、作ったゾイドにエフェクトを加えられるアプリや、
作り方を紹介する動画もYouTubeに上がっています。
更にコロコロコミックでの連載は始まっていますし、
来月にはアニメがスタートしますし、ゲームも発売されるようです。
子ども達がこれらをどう受け取るのか。
端からではありますが、見守っていきたいと思います。
ご覧いただきありがとうございました。